アメリカや日本パビリオンが並ぶエリアの一角にあるカザフスタンパビリオンを訪問。
こちらも日米と同様に行列を作っているのがほとんどのパビリオンなのだが聞くとツアー方式らしいので30分に一度ぐらいしか人を案内しないそうだ。


ただ嬉しいのは待ち時間を楽しめること。キューラインに並んでいると民族楽器を使った音楽演奏が始まった。
音楽演奏を聴いていたところ横から踊り子が入ってきてダンスも始まった。カザフスタン人は日本人と顔が良く似ているので日本人が外国の踊りをしているようで不思議な感覚だ。



腕や腰を大きく曲げる今までみたことのない不思議な踊り。


いつの間にか踊り子が二人に増える。



腰の反りが特徴的なバレーの要素も感じられる踊り。



時間になったようで順番にステージ横のドアから建物内へと入っていく。
皆東アジア人らしい顔つきだ。


最初の部屋ではカザフスタンの紹介がなされる。


中は大きな広間となっていていくつかの小部屋に自由にアクセスできる構造となっている。


各小部屋ごとにテーマが設定されており展示がなされているようだ。
こちらは伝統や歴史に関するコーナーで戦国武将のような甲冑が展示されていた。カザフスタンの歴史文化が日本や中国の東アジア文化圏と連続しているのが分かる。



産業に関する展示コーナー。カザフスタンの鉱物や石油天然ガスなど地下資源の豊富な国で使われている製品などが展示されていた。








リンゴや穀物など農業の展示もあった。



一階の展示を見て回った人から二階へと移動していく流れ。


二階へ行く途中ではカザフスタンの首都であるヌルスルタンことアスタナの様子が映し出される。



二階は新技術・イノベーションに関する展示のようだ。
中央のエレベーターで上まで運ばれる金属製のボールが下まで転がり落ちるピタゴラスイッチ的な展示。


展示の目の前に立つと金属が回転する仕組み。立ち位置を変えるとそれに合わせて反応する。


どこからみても映像が見える立体的な映像展示。


この部屋で終わりかと思いきや、まだ最後の部屋があった。


最後に案内されたのはこの広間。
正面のステージでは天井にロボットアームらしきものが備え付けられている。そのステージを参加者で囲み待っていると、パフォーマーがダンスを始めた。


このロボットアームが動く仕組みだ。パフォーマーがロボットアームと会話しているかのような演出。


手のひらの上に乗ったり、吊るされたりしながらバレーらしき動きも時折みせていて伝統とモダンダンスと先端テクノロジーが融合したかのようなパフォーマンス。


後ろの映像が更に場面の雰囲気を作り出しており、ステージ上でパフォーマンスをするだけでなく観衆をもその世界観に引き込まれていくようなパフォーマンス。
時間でいえばそんなに長くはないが、間違いなくドバイ万博で一番のパフォーマンス。
先端テクノロジーの展示や伝統文化・技術の展示は決して珍しくないのだがそれらを融合したパフォーマンスは唯一無二ではないだろうか。


本当にこのパフォーマーが世界観の中を移動しているかのように錯覚させる。


最後のクライマックスでアームの上に立ったパフォーマー。


部屋を出て出口へと向かう。
カザフ館は建物の外郭建屋が一部オープンになっており闇夜に浮かぶ月が美しい。


お土産コーナー。


カザフ館の最後のステージは感動そのもの。このドバイ万博の中でも最も良質なパビリオンであると思った。日本館やタイ館の内容もなかなか面白いが先端技術と生身の人間による伝統的な動きを融合しているという点でカザフ館は最もお気に入りのパビリオンとなった。
外から見たカザフスタンパビリオン。


こちらはところ変わってタジキスタンパビリオン。


伝統文化と思われる文様が印象的だ。



館内至るところににこの円形の文様があってちょっと異様な雰囲気もする。




こちらはキルギス館。


面白いのがこの遊牧民用のテントの展示。
そのまま持ち込むところが大胆だが、下手にパネル展示するよりはよほどインパクトがある。



小さな館内にデカデカと置かれる。





こちらはモビリティエリアにあるトルクメニスタンパビリオン。
パビリオンの玄関に等身大の馬が五頭展示されていると思ったら、パビリオンの建物そのものにも馬の首の形が浮かび上がっている。



金ぴか玄関から中へと入ると・・
中の部屋もまるで大統領官邸にいるかのような豪華なロビー。
さすが旧ソ連崩壊以降も独裁政治を続ける国なだけあってソ連のイメージと重なる。



更に奥へと入った大広間は壁一面に映像が映し出される仕組みとなっている。




上のフロアにはカフェや産業関係の展示コーナーもある。










結構クセが強めの中央アジア諸国のパビリオン群だが、中でもやはりカザフスタンパビリオンは自分の中で強烈な印象を残した。
まだアジア系ばかり回っていて北米やヨーロッパからのパビリオンを周っていないが、40程回った現状ではドバイ万博一お薦めのパビリオンである。
カザフスタン
・規 模:★★★
・美しさ:★★★+
・内 容:★★★+
・人 気:★★★
タジキスタン
・規 模:★
・美しさ:★★
・内 容:★
・人 気:★
キルギス
・規 模:★
・美しさ:★
・内 容:★★
・人 気:★
トルクメニスタン
・規 模:★★
・美しさ:★★
・内 容:★
・人 気:★★
ウズベキスタン
・規 模:★★
・美しさ:★
・内 容:★
・人 気:★