【天国から地獄へ】ヒマラヤ南麓横断旅6:霧の山道を抜けてブータンとインド国境へ

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さてこの日はブータンからインドへの陸路移動日。朝起床して荷物をまとめ, ホテルをチェックアウト。

初日にパロへと到着し, そこからティンプー・プナカ・パロと移動してきたが, この日は南のブータン・インド国境プンツォリンへと向かう。

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快適なリゾートヴィラともお別れ。

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さて朝8時頃に出発。インドまでへの道のりを行く。

先ず気付いたのが路面状態。パロからティンプーやプナカの三大市街地を繋ぐ道路は路面がよく整備されており, 全く不快感はなかったが, パロからインド方面へはコンクリートで整備されてはいるものの前者程にはメンテされていないようで時折路面状態の悪い箇所が存在した。前者はやはり海外からのVIPや政府要人も使用するルートだけあって最もよく整備されている箇所なのだろう。

そして気付くのが検問の多さ。どうやら街の出入り口毎にチェックポイントがあるようだ。

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途中で一度トイレ休憩。

場所は山のかなり標高の高いところにあるレストハウスだった。

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ブータンの道のりはやはりほとんどが山道である。

確か5時間以上走ったと思うが, その分景色は全く飽きさせない。

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時折崖崩れが発生している箇所に遭遇して徐行運転する事もある。雨季は壊れる事が多いそうだ。ただ, 全体的には首尾よく進んだ。

このブータンとインドを結ぶ道自体は産業道路のようになっていて一般乗用車はほとんど見かけないのだが, インドナンバーの大型トラックとはしばしばすれ違う。両国が経済的に深い結びつきがある証だろう。また道路へのダメージがパロからティンプー方向より目立つのは重量大型車が中心だからでもあるだろう。

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途中には大きな町はほとんどないが, 一つだけ国内で有名なブータン王立大学のキャンパスがあり学生が沢山いたGeduという街があった。(下の動画に空撮映像あり)ブータンでは高校までは無料だが, 大学は国内に多くないそうで, 学費の安いインドに留学する大学生が多いそうだ。

https://youtube.com/watch?v=RYLrNtq-s8A%3Ffeature%3Doembedwww.youtube.com

 そして最後の難関が, その街を過ぎたあたりからプンツォリンへと抜ける最後の峠のあるのだが, ここが霧に覆われていて視界が悪い。ガイドによるとここの峠はしょっちゅう霧に包まれるそうだ。徐行運転の前方のトラックの後ろについてしばらく走ることとなった。

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そして峠を越え視界も良くなるとプンツォリンの街へと入るための検問を通過

外国人を載せているため, こうした検問では毎回ストップしてパスポートなどを提示しガイドが通過許可をもらっている

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プンツォリンの街へと到着。さっきまで涼しいくらいだったのだが, 標高が下がったせいで温度も大分高くなってきた。ブータンの他の街と比べるとゴミゴミ感が強めの国境沿いらしい街だ。

ただ感想はどっち側から来るかにもよるだろう。インド側からこの街へと入ってくれば, 静かで雰囲気の良い街という感想を持つかもしれない。

国境のゲートが見えてきた、

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正午頃に国境のゲート手前のガソリンスタンドでストップ。ここまで4時間程かかった。

ガイドにパスポートを渡し気付いたら出国手続きを済ませてくれていた。ガソリンスタンドとゲートの間にあった建物が出入国管理所であった。

ちなみにブータンは水資源およびそれに伴う電力は豊富であるものの石油資源はないためガソリンスタンドはインド系企業のもののようだ。

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ブータンらしいゲート。

今回はちゃんと管理所で手続きを済ませたが, 実際には別にこの門のところで誰かが立ってチェックしているわけでもなく, 物理的には自由に行き来ができる状態だ。

実際インド人は手続き不要のためわざわざ立ち止まって手続きをするのは自分の車ぐらいである。

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ゲート隣の広場。完全にブータン側とインド側は繋がっていて国境管理も何もない。

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そして国境ゲートをくぐった瞬間。

ゲートの反対側にはブータンらしい龍

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国境を越えて目に飛び込んでくるのはまさしくザ・インド無数の人影。大量の排気ガス。けたたましいエンジンとクラクションの騒音

実はこの国境を通り超えたというブログ記事はインターネット上で結構確認できるのだが, そのほぼ全てがインド滞在バックパッカーが国境管理がなされていないのを良い事にブータンに入ってみたという記事

インド側から見たブータンの感想を書いているのだが, 自分の場合は逆ルート。しかも自分にとってはこれが初インドである。この時点でインドを知らず, ブータンを知っているというおそらく珍しいタイプの旅行者だ。

しかし, 初めてインドを知った瞬間の最初の感想としては気温の変化もあいまって, さっきまでいた素朴で穏やかな人々が静かに暮らす天国のような場所から, 人の熱気と騒音と動物だらけの地獄へと急に叩き落されたかのような感覚が正直なところであった。続く。