

来た時と同じく穴あけ式チケットのバスに乗車して141ペソでクラークからマニラへと戻る。


マニラでの発着場はやはりかなりごちゃごちゃした場所だ。周辺の交通渋滞も激しい。
マニラはインドなど他の国の大都市を抑えてアジアで最も交通渋滞が深刻な都市に選ばれたこともあるほどだ。


この辺りは多くのバス会社がバラバラの場所からバスを発着させているためバスの渋滞が激しい。
きちんとしたバスターミナルを整備する必要がありそうだが, 確保できる土地もあまりないのかもしれない。
日本もODA/JICAを通して鉄道建設など交通渋滞緩和に貢献してきた実績がある。



路上ではスマートフォンなどが売られている。
フィリピンの名物レストランINASAL。



電車に乗りホテルの最寄り駅へと移動。



乗換のドロデオ・ホセ駅での通路からの風景。
スラムの街並みが眼前に広がる。どのバラックも二階か三階建てなのが興味深いところだ。てきとうに置かれたアンテナや窓から干された洗濯物など地元民の生活が垣間見える。



最寄りのペドロ・ジル駅に到着。


地元のショッピングセンターであるロビンソンにて昼食。
カレー屋のここいちも進出していた。


入ったのは地元のレストランチェーンイナサル。
高級めのショッピングセンターの中に入っているため街中にある店舗よりも高価格に設定されているみたいだ。


一旦ホテルに荷物を置いて, やってきたのは国立博物館。ここで地元の友達と合流。
LRT1号線の国連通り駅が最寄りだが, 時間の都合によりタクシーで移動した。



博物館前の公園には大きな銅像。名をラプラプ王。フィリピン中部セブ島の傍らにあるマクタン島の元領主。
時は大航海時代。世界一周中のフェルナンド・マゼラン船団がセブ島を訪れた際に戦いとなりマゼランを討ち死にに追い込んだ。残りの一行は無事に世界一周を果たしたため高校の世界史の授業などでもマゼランの名が紹介されるが, フィリピンまで艦隊を率いたフェルナンド・マゼラン自身は世界一周をみることなく命を落とした。
大航海時代以降には欧米による植民地主義時代が出てくるわけだが, 最初に欧米に打ち勝ったアジア人とも言われる。


荘厳な国立博物館の建物は元々国会議事堂であったそうだ。


持ち物検査を通って入場。



国立自然史博物館。


フィリピンの動植物や自然環境が展示されている。
地熱発電や鉱山開発の展示なども。





建物中央にはツリーオブライフ・生命の樹と呼ばれる巨大オブジェ。
周りのスロープを歩いて館内を観て回るコースとなっている。
他にも国立美術館や国立人類学博物館なども近くにあり, しっかり見て回ると一日中かかってしまうような充実度であった。


付近の公園へと移動。
ここはフィリピンの英雄の名前が付いたリサール公園。土日は市民の憩いの場なのだそうだ。


公園内には日本庭園も存在する。1969年に財団法人フィリピン協会により寄贈され, 落成式には信介元首相やマルコス大統領夫妻も出席し華々しくオープンした。
その後老朽化が進み荒廃しつつあったが, 公園全体の修復が始まったことからマニラ日本人会とフィリピン観光省の協議により定期的な清掃と修復作業が行われることになったそうだ。



ホセ・リサールのモニュメント。
医者・小説家・画家・革命家など様々な肩書を持ち, 15か国語を操ったとされる天才ホセ・リサールは, 長く続いたスペイン統治時代, 文筆による社会変革, 脱植民地を目指したが, 1896年スペイン軍によりこの場所にて銃殺刑に処された。モニュメントの地下には遺体が埋葬されている。
世界遺産のイントラムロスと呼ばれるエリアへと入っていく。



シラヒス・センターという雑貨屋。
家具やバッグ・アクセサリーなど木製のものを中心に観光土産となるような商品が並ぶ。






結婚式のための自動車?
サン・オーガスティン教会へとやってきた。ここも世界文化遺産。
この教会で式を挙げるのは全フィリピーナの憧れなのだとか。実際に結婚式を挙げるには当人がカトリック教徒である必要があるそうだ。



当日はミサの最中であった。
フィリピンではスペイン植民地時代の影響でカトリックが主流だ。


最初に建てられたは1571年。二度の火による焼失のあと石を用いて立て直されたものは1607年に完成し, この石造りの建造物は現在にまで残る。
イントラムロス内でも戦争や天災を乗り越えてこの時代の建造物が残っているのはこの教会ぐらいで貴重な文化遺産である。

こちらはマニラ大聖堂。


建物が広く後方からは前まで見えないため, 薄型TVが各所に配置され生映像が流れている。


教会の外観。
今回は行っていないが, イントラムロス内には他にもサンチアゴ要塞など観光スポットが集中しているので全て回るなら朝から訪れる必要がありそうだ。



この日の夕食は近くのレストランへ。
上のはフィリピン流のカレー。インド・ネパール・バングラデシュ・タイなどカレーが有名な国は沢山あるがフィリピンのものは香辛料があまり使われておらず, ココナッツミルクを使って甘く味付けされており日本人にも親しみやすい。


食後の締めはフィリピン名物デザートのハロハロ。