シリグリから更に北部に位置するダージリンへと向かう。
駅前付近にはそこかしこにダージリンやシッキムのガントク行きのジープが待機している。
交差点の反対側へと渡るのも大変だし前夜に相場は確認しておいたので一番最初に話しかけたドライバーのジープにて待機。アジアではよくみかける席が埋まったら出発する方式だ。
30分程待機して朝９時頃出発。値段は150ルピー。
道路沿いには横にダージリン山岳鉄道の線路が敷かれている。しかし線路幅が異常に小さい。それ故機関車も小型で速度は非常に遅い。トイ・トレインと呼ばれるゆえんである。
途中途中で人を拾ったり, ガソリンスタンドで給油したり, インド軍の敷地らしきところを通過したりしながら山を目指す。
後半は山の斜面を登っていく。標高が上がるにつれ徐々に霧が出てくる。
ダージリン山岳鉄道の軌道は完全に地元の人達の生活空間に紛れている。
途中にあったチベット仏教の寺院。インドでも中国に隣接するこの北部地域はチベット系が多いのだろうか。
時折地元の人達が線路の土木工事をしている。
ダージリンに到着。インドらしい古びた数階建ての建物が山の斜面に沿って多数あり狭い路地の多い街だ。
適当に見つけて予約しておいたホテルに荷物を置いてから散策を開始。
先ずは腹ごしらえ。やってきたのはGLENARY’Sというダージリンで有名なレストラン。
店の中にはイギリスのような赤い電話ボックスやパイやパンを売るベーカリーの店舗が入っている。
そして地下にはパブもある。イギリス植民地時代からのコロニアル文化という事だろうか。
レストラン店内も機関車の模型が天井からつるされていたり昔のダージリンの白黒写真や昔のレジの機械があったりとレトロ感満載だ。
お店がダージリンの街の山側に位置するためテラス席からは街並みがみえる。
せっかくここまで来たのでパイと一緒にダージリン紅茶でアフタヌーンティー。300ルピーなのでインドの物価から考えると高価な食事だ。
食事の後に街の高台にある広場までいくと霧は更に濃くなってくる。
広場にはインドの修行僧であるサドゥーの姿も。
本屋があったので中を覗いてみた。名前からしてオックスフォードだし, 完全にイギリス式だ。欧米系の人が多いからなのか。
ダージリンは避暑地でもあるし, 外国人にもインド人にも人気の観光地だ。特に訪れた夏の時期はインドの暑さや喧騒を避けて快適に過ごすことのできる場所。避暑地に欧米系文化が栄えるのは日本の軽井沢のように世界共通なのだろうか。
霧は濃くなっていくばかり。広場横には屋台の通りも。
広場から更に上へと登ってみたらチベット仏教寺院を発見。
ブータンに引き続き, チベット仏教の五色旗でいっぱいだ。
そしてその近くには教会も。狭いエリアにインドの主要な宗教であるヒンドゥー教寺院, チベット仏教寺院, キリスト教会, イスラム教モスクが存在するようだ。
次にダージリンの谷側まで降りてくると標高が下がり霧も晴れてきた。ダージリンは細い路地が沢山ある街だ。売店の売り物は食べ物だけでなく雑貨も多い。
谷間には学校もあって学生達が学校から家に帰るところであった。
ジープの溜まり場付近には肉市場も。
更に下っていくと住宅地。
ダージリン鉄道の終着駅へとやってきた。
ちゃんとした駅のようになっている。
しばらくこの駅周辺でブラブラしていると, 機関車が発着する。
線路の上は完全に学生の通学路となっているようだ。
機関車から出る蒸気が良い感じ。
ただ, この鉄道でシリグリからダージリンまで登ってくるには10時間以上かかるため実用的とはいえない。それでも世界の鉄道ファンがこの機関車に乗りに来るそうだ。
偶然見つけたショッピングモール。
建物は結構大きいのだが, 人があまりおらず閑散としている。
夜はケンタッキーで食事。久々のファストフード200ルピー。
この先で移動するネパールでは到着ビザを国境で取得可能だが米ドルが必要なので, 途中両替所でかえようとするも米ドルが足りないといわれ, 結局両替できなかった。
この日の夜は10ルピーのダージリン紅茶で締めくくった。
