マレー半島縦断を含む南部インドシナ半島縦横断の旅から一年も過ぎることなく再び旅に出た。今度はインドシナ北部を巡る旅である。JALのマイレージを使って東京からバンコクへ。
チェンマイ行き夜行列車の切符を購入
両替はタイで最も有名な両替所の一つであるVASUにて。
ここは平日のみで, かつ夜間は営業しないがレートが非常に良い事で知られている。

タイバーツをこしらえた後は, 鉄道切符を購入しに, フアランポーン駅へ向かう。
地下鉄MRTの終点であるフアランポーン駅で下車して, 歩いて5分程の乗り換えで行けるタイ国鉄クルンテープ駅へ向かう。
乗り換える地下通路を歩いていくと, 旅行代理店と名乗る者達から声を掛けられるが, 全て無視して進む。
この駅では国鉄が運休になったなどと偽情報を流し, 民間バスをつかわせようとするボッタくり行為で有名なのだ。
ところでこの通路を進んでいくと, 下記のような記念盤がさりげなく壁に掲げられている。
地下鉄建設に日本が資金協力をしたようだ。

地上に出ると, アジアらしく列車待ちの人々が床に座ったり, 寝転がったりしていて, 思い思いに過ごしている。
チケットカウンターは何か所も窓口があるのだが, 地元の人達や旅人で列ができていた。
外国人もそれなりに買いに来るからだろうか英語は問題なく通じたため, スムーズにチェンマイ行き寝台車両の切符を購入することができた。
料金は800バーツである。

列車の出発まで
切符を入手した後は, 街中で時間を潰して発車時間を待つ。
地元の市場に行ったり, 博物館を見て回った。
タイでの食事は大体いつも道端の屋台で済ます。
地元の人たちが気軽に買って帰るような屋台で小腹を満たすのによく食べるのだ。
串焼きをよく食べるが, お薦めはムーピンと言われる豚の串焼き。
甘いタレにつけられており, 柔らかく美味しいのに一串10バーツと激安なので見つけ次第, 買って食べている。

夜が更けた頃にクルンテープ駅へ再び向かう。
夜行列車が出発するのを待つ駅のプラットフォームは, 昼間ほど大勢の人はおらず, コンビニ以外の飲食店などは既に閉まっており, わびしさ・寂しさを湛える独特の旅情を醸し出しており, 心地よい気分になる。
タイでは改札は存在しないため, 自由にプラットフォーム内へ出入りする事ができる。トイレや夕食に売店で購入したカップヌードルを食べてから, いざ列車へ乗り込む。


夜行列車に乗り込み, いざ出発
切符に記された座席番号を見ながら, 自分の席を探すのだが, 見つからないので地元の人に教えてもらいながら, 席を見つけた。
遅れることも多いと聞いていたが, ほぼ予定通りに出発した。ただ, 最初の街中の区間はなかなかスピードが上がっておらず, 列車はゆっくりと進んでいった。
自分は何をするでもなく, うとうとしていると, 気が付いたら列車も結構なスピードにあがっていた。
しかも, かなり揺れる。
発展途上国は道路が整備されておらず, バス移動は揺れて酔ってしまう人が多いが, タイは発展も進んできているため酔ったことはなかった。
しかし, この鉄道は右に左に上に下にものすごく揺れるため, 少し気分が悪くなってきた。
列車が脱線するんじゃないかと心配になるような揺れ方である。
そんな状況ではあったが, 出来るだけ深く考えないようにし, どこででも寝れるという特技を活かして深夜眠りに着いたのであった。
バンコク・チェンマイ鉄道の未来
以前より首都バンコクと古都チェンマイを繋ぐ鉄道路線は日本の新幹線システムを導入・日本が資金協力することで政府間協議が行われてきた。だが, なかなか計画が具体化されておらず, しばらくはこの鉄道が現役特急として使われる事になりそうだ。
チェンマイに到着
朝日が昇ってから既に数時間は経っただろうか, 朝起きたら既にチェンマイ郊外にまで鉄道は走っていた。
思いの外長く寝てしまった。
途中の駅で止まると物売りが声を掛けてくるから, その度に起きて, また寝てを繰り返していたら, いつの間にかもうチェンマイである。
長時間の鉄道乗車であったが, あまり長くは感じられなかった。
(ほとんど寝ていたせいで, わざわざ窓付きの下段ベッドを指定した意味が。。。)

時計台も建てられている立派な駅舎である。
駅に降り立ってからは, ホテルをドライバーに告げて街中へ行くソンテウへ乗り込む。
後で調べたところ大通りに出て流しのソンテウを捕まえれば, 随分安く済んだようなのだが, この時は知らなかったので, 外国人料金のソンテウに乗った。
ホテルはロイクーロ通りから一本路地に入った通りにあるお洒落なゲストハウス。

ゲストハウスに着いた頃は14時頃だったろうか。まだ一息つくには早いので, 博物館巡りに出かける。この地域は少数民族が多く, 古くは別の王国であった事からラーンナー文化といわれ独特の文化を育んでいる。衣装の装飾などが大変興味深い。
夜はナイトマーケットをフラフラしてカフェで一服。久々のベッドでぐっすり眠るのであった。





そして, 翌朝はバイクを借りてランプーン街道の巨木並木, そしてモン族の村を見に行くのである。