前日遺跡巡りを楽しんだので, 次は現在のカンボジアの生活の様子を知るため
トンレサップ湖へ行く。
ここには水上集落が存在するのだ。
ベトナム難民が多く住むとも言われている。
前日にシエムリアップの旅行代理店でトンレサップ湖ツアーを申し込んでおいた。
ホテルでミニバスにピックアップして貰い, 湖へ向かう。

町中では見かけなかった高床式住居。
東南アジアの田舎ではよく見かける様式だ。
ここから進んでいくうちに建物も田んぼも畑もないような場所を走っていく。
乾季と雨季で水位が大分変わるため
船に乗り込む湖岸の場所も季節で大分変わるようだ。
今は乾季なので雨季には沈んでしまう場所をしばらく走っていたのだろう。


船に乗り込み眺めると建物の足が非常に高い事が分かる。
これも水位が低い時期であることによるものだ。
ものによっては普通の大地の上に高めの高床式住居のように見えるものもある。
雨季ではシエムリアップからプノンペンまでボートで行く事もできる。
(ただし遅く値段も高いので使う人はあまりいないようだが)

地元の住民の足はボートなので小型ボートは無数に係留されている。
水上集落の中には教会も発見した



マングローブ林みたいなところでは個別ボートツアーみたいなのもオプションでできるようだ。
完全に観光地価格だったので自分は乗らなかった。



船では何故かワニもいた。
湖といっても広大なので対岸は全く見えない。
時折漁師船を見かけるぐらいで特段何もないすっきりした風景。


船上レストラン厨房の様子。



シエムリアップの街に戻って, この日も同じ屋台へ。
相変わらず地元の人達で賑わっている。
この日も100円くらいで美味しい焼きそばを食べてから
支払いを済ませて別の屋台でフルーツシェイクを飲みに行く。

そして何も考えずに歩いていると後ろから足音が聞こえてくる。
振り返るとそこには先ほどの屋台の大将が走って追いかけてくるではないか。
なんとこの時自分が持ってきたバックパックを丸ごと屋台に置き忘れていた。
普通そんな忘れ物海外でやらかさないし, 以降は幾度となく旅する中でもこんなこと二度とやっていないのだが, この時は居心地が良さ過ぎたのか何故かそんな忘れ物をしてしまった。
それにしてもわざわざ走っておいかけてくれるとは。
日本のカフェで外国人がチップを置いていくと店員が走って追いかけてくるエピソードを何故か思い出してしまった。
日本も落とし物が帰ってくる国として知られるが, ここは比較にならないほど貧しい国である。
そんな場所にもこんな人情味あふれる人々がいるのかと思うと嬉しくてたまらない。
今思えばこの時の経験こそが自分が旅にはまった本当のきっかけだったのかもしれない。
バックパックにはカンボジアに持ってきたものほぼ全て入っていたから戻ってこなかったら相当悲惨な状況になったことは想像に難くない。。。
自分にとっては一生忘れられない思い出である。
大学卒業旅行で行ったパッケージツアーのトルコ旅行。
イスタンブールの大広場を夜中ブラブラしていた時に話しかけられたのがバックパッカーとの初めての遭遇だった。
確か鉄道駅だかバスターミナルの場所だかを聞かれたのだが, そんな場所を知っているはずもなく会話も弾む事なくすぐに別れた。
その時は自分がその人の立場になって旅するなんて想像もしなかったが, 気付けば旅の面白さにどっぷりとのめりこむ事になった。
そのきっかけとなった忘れられない初めての一人旅であった。。。